真壁の石

真壁石の歴史

 

関東の名山、筑波・加波・足尾の三山は良質な花崗岩を産出し、そのふもとにある真壁地区や大和地区の一帯は昔から石材の産地として知られてきました。その良質な花崗岩が真壁石です。時代の推移とともに石の使用は徐々に盛んになり、いくつかの石造物が残されています。特に江戸時代に入ると庶民文化の興隆によって、一般的に広く使用されるようになり、専門的石工も生まれるようになりました。

 

その後、花崗岩の硬くて丈夫で美しいのが認められ、迎賓館をはじめとし司法省、日本銀行、東京商工会議所,などにも真壁石が使われています。最近では、つくば研究学園都市にも真壁石がふんだんに使われ特につくばセンタービルは代表的なものです。真壁石は、日本屈指の産地とし、特に墓石では東日本の大半が真壁・大和地区で作られています。

現在、造園、など堅牢で重厚な美しさを有する花崗岩を卓越する加工技術により、伝統の美しさに新しい感覚を加えさまざまな製品を作り出しています。

真壁御影石採掘場

真壁御影石は、石目の細かい「小目石」 比較的石目の大きい「中目石」に分類されます。

小目石、中目石ともに更に石の等級が有ります。

現在、真壁石の採掘業者は10社が採掘を行っております。

採掘場(私たちは、丁場(ちょうば)と呼んでいます)の風景です。

 

写真の人物や重機・ドラム缶と比較すると大きさが分かると思います。
事前予約で、採掘場の見学も可能です。

お問い合わせは

真壁石材協同組合 Tel 0296-55-2535 fax 0296-54-1855

E-mail makabe@ibarakiken.or.jp

真壁石材協同組合のホームページはこちら

 

伝統的工芸品について

「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて経済産業大臣が指定する伝統的工芸品で、昭和49年5月25日に公布されました。

次の5つの条件を満たすことが必要です。

① 100年以上前から続いている技術・技法を用い、

② 原材料も昔と同じものを使用、

③ 長い年月をかけて培った職人の技が作り上げたもので、

④ 現在もなお日常生活に使用されている製品

⑤ 一定の地域に生産する人が集まっていること

これらの条件をすべて備え、経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定を受けたものを「伝統的工芸品」と呼びます。

「真壁石燈籠」は茨城県では「結城紬」「笠間焼」に次いで、平成7年4月に国指定となりました。

五輪塔の制作(小叩き仕上げ)

本来の供養塔としては、五輪塔が適しています。

真壁小目石での五輪塔の制作過程を紹介します。

現在は、和型と呼ばれている一般的な四角い墓石のような五輪塔も有りますが元々の形は古代型と呼ばれている写真のような五輪塔が本来の形です。

先ず、五輪塔の寸法に合った原石を割り出します。

 次に寸法通りに割った原石に墨をかけて切削機で切削します。

ここまでが、機械による加工です、ここからはほぼ手作業で仕上げを行います。    

宝珠の形をしています 上から風輪と空輪の小叩き加工

笠の形の火輪の仕上げ

丸い形の水輪 これも手作業で丸く仕上げます、最後の四角い地輪

空・風・火・水・地で五輪塔の本体の小叩き仕上げです。                                                    仏様や仏像での蓮華座にあたる台座に返華(かえりばな)と格狭間(こうざま)を彫刻します。

           これで完成です。                                                                        職人が一振り一振り魂を込めて造る五輪塔です。   

石のお雛様

毎年 早春の2月4日から3月3日に開催される「真壁のひなまつり」に併せて真壁石材協同組合の展示会場に

真壁の石工達が制作した、石のお雛様を展示しています。